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『操翼士オリオ』: 砂漠の中で

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こんにちは、こんばんは。

さてさて、11月最初の小説記事です。感想文です。

最近は、本当に寒くなりましたね。
個人的には寒い方が好きなので、とても生き生きと布団に包まりながら毎日を送っています。

寒いは正義!

――閑話休題――

今回は、『操翼士オリオ』という一冊。

やっぱり僕は、空を飛ぶ話が好きみたいです(笑)

『ナ・バ・テア』: 僕は飛ぶために生まれてきた。
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それでは、どうぞ('ω')

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今日の一冊

この企画は久しぶりですね。色々と別の記事ばかり書いていたような……それとも、記事の投稿頻度が変わって書く機会が少なくなっただけ?

まあ、無駄話はここまでにして、
今日の一冊です。

『操翼士オリオ』
著者:滝澤 真実 出版社:幻冬舎

感想

感想を書きましょう。頑張ります!

さて、僕がこの本と出合ったのが遡ること約二か月。
毎日のように、本屋さんでふらふら本棚を見ていると平積みされている、ある本が目に入ってきました。それが、この一冊なわけなんですが(笑)

表紙は、夕日なのかな? そんな時間帯の空に、流れ星のような一筋の光、そして干上がった大地と、ポツンと一台の朽ちた車が描かれたもので、『操翼士』という名前からかけ離れたようなものでした。

SF? サスペンス? ミステリー? 何だ!? これは一体なんなんだ!?

そんな表紙に思わず惹かれ手に取ってみると、そこそこな厚さがあり読み応えのありそうな感じ。

裏表紙や帯であらすじを確認してみて分かったことは、

『タコ』という乗り物で空を飛ぶオリオと、ヒロインであろうリツカ。この二人が、荒れ果てた世界で起きる領土争いに巻き込まれていくということ。
あとは、主人公の『オリオ』は空を飛ぶのが好きなんだろうなっていうことだけ。

これでは情報が少ないなと感じる部分がありましたが、個人的には読んで正解でした!

舞台は荒廃し砂漠化が広まっている地球で、 物語が進むのはたぶん日本。
廃墟と化した、首都のトーキョーが描かれているのであっているはず。
そして、国家というものは無いわけではないが、砂漠化した中では住める土地の価値が高騰しているので、地主の権力が大きくなりそれぞれの領土を持ち領主と呼ばれるようになっていた。

さらには、領主はその領土に人々を住ませ、働かせることで一つの企業として利益を上げるようになる。その結果、領主が社長で住民が正社員という構図が出来上がった。

つまり、国内に企業が領土を持ち、ひとつの小国家を形成しているという世界観。

なかなか斬新な世界観で面白いですよね、まさかこんな世界観だったとは……表紙を見ただけでは気付きませんよ。
ただ企業と言っても、良い場所も悪い場所もあるわけで……。住民を非正規雇用という形で奴隷のように働かせているところもあれば、その奴隷のような生活から逃げてきた、逃亡者などを誰でも受け入れようとする場所もある。現代社会でも問題になっているような部分が色濃く描かれている、そんなところがリアルに感じましたね。

社長次第で社員の幸せが決まる感じ。

さてさて、そんな世界観で主人公オリオは『黒騎士』などの異名を持つ伝説の操翼士であり、現在は『ヤマウチ領』で雇われている操翼士。この『ヤマウチ領』は望めば誰もが正社員として働けるという、所謂ホワイトな企業。そしてヒロインが、そのヤマウチ家の長女で操翼士に憧れるリツカ。

物語の流れとしては、ヤマウチ領が敵の奸計に陥ってしまったことで、オリオとリツカは領土外へと逃げることになる。様々な問題に巻き込まれながらも、陰謀の裏にあるものを暴くために行動を起こす。

読んでいて思ったことが、この小説には様々な要素が込められているなってことで、『騎士』と『王女』の様な関係はファンタジー的で、領土間での陰謀という面ではサスペンス的。

さらに、自立式の無人兵器であるアウムという存在はSFだし、アウムやどこの領土にも住まない流民との戦闘シーンはアクション小説、そして、オリオの弟子としてリツカが『タコ』の飛び方を習い操翼士として成長していく様子はまるでスポーツ小説だった。

なんというか、贅沢な小説だったなというのが感想です。
世界観だけでなく、主人公の過去もしっかりと描かれており、それが自然な流れで物語と噛み合うことでより話が深く広がりますね。

また様々な人物の視点で、次々と描かれることで、状況を多角的に把握できるうえに、その人物の考えも理解できるのでテンポも良く読み易いです。さらに、敵側の次の行動なども分かってしまうので、主人公側に「その行動はダメだ!」って言いたくなる感じが良い緊張感を生み出していましたね。

個人的には、結末と後半にある操翼士の世界大会のシーンがお気に入りです。大会に関して、どうしてそんな話に展開したかは読んで貰うことにして……。好きなのは、お祭りのような会場の熱気や、登場人物たちの飛ぶことが本当に好きだという思い、そして、今まで築いてきたオリオとリツカの信頼関係が現れている場面だからなのかな。

さて最後にかなり個人的な感想ですが、この小説のテーマの一つは「一歩を踏み出す」ってことかなと思いました。少しずつ成長している様子が丁寧に描かれていた気がします。

自分の過去を自分自身で赦すこと。

人間関係で一歩を踏み出すこと。

前を向くこと。

いつのまにか踏み出していた一歩を確認すること。

僕はこの物語の後、登場人物たちは次にどんな一歩を踏み出すのか楽しみですね!

今回はここまでです。

高く、高く、空の中。
上下左右、自由に飛び回れる世界は幸せですね。

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スドー

こんにちは!

読書と料理が趣味、ゲームが生き甲斐の村人S。

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