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『七回死んだ男』: 九回目には何が待っているのでしょう

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気づけばもう九月も後半ですよ。
皆さん、お元気ですか? 僕は、そこそこ元気です。

今日は、僕の大好きな一冊を。
小説にちなんだ始め方をしたいな……。よし。

さてさて、今回は『七回死んだ男』という小説の感想です。

もともと、この本についてはお正月あたりに記事にしようと思っていたんですけれど……。
たまたま、本屋に立ち寄った日がこの本の新装版の発売日だったんですよ。
ふむふむ、それなら記事を書いてみようか……と考えたわけですね。
そもそも、お正月あたりに書こうとしたのはこの小説の舞台がお正月だったから。
ミンミン、と蝉の鳴く季節じゃないだけ季節外れ感はないと思います!
そもそも、そんなに冬って感じの話でもないので別に気にならないと思いますけれど(笑)
さくさく、軽く読み易い感想を書きます。いや、書けるように努力します。

ではでは、『七回死んだ男』の感想……スタートです!

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今日の一冊

改めて、今回は。

『七回死んだ男』
著者:西澤保彦 出版社:講談社

20年近くも前の作品ですね。

感想

この小説のテーマはタイムリープと言って良いのかな? と書きながら迷ってしまうんですが、まあ、そうですね、ときどき同じ日が繰り返されていることを感じ取れてしまう高校生、久太郎が主人公の話。こんな感じです。まったくSF感は無いので、SFが苦手な方も安心してください!

作品内は、この繰り返しを「反復落とし穴」と呼んでいるので、以下「落とし穴」で統一して書きますね。

繰り返される時間は、九日間。
つまり、落とし穴に陥ってしまうと同じ日が九回も訪れるという訳です。

9月17日
9月18日×9
9月19日
9月20日

こんな感じ。
そして、最後の9回目に起きたことだけが他の人たちとの共通認識になるということです。
これを感じ取れるのが主人公だけという前提で始まります。ここの設定さえ理解できれば、あとはすんなり物語に入り込め楽しめると思います!

この小説はミステリー。そして、この「落とし穴」がポイントになってきます。

タイトルの『七回死んだ男』ですが、同じ人間が七回も死ねた理由がこの落とし穴ですね。(言い方が悪い気もする……笑)
さて、ここで問題なのが、繰り返しの二日目。
一日目(まだ落とし穴にはまっていることに気が付かない日。オリジナル)に起きていなかった事件が起きてしまいました。何が引き金になってしまったのか、主人公の祖父が死んでいるのが見つかったのです。近くには犯人の持ち物らしきものがあり、それをもとに三日目、四日目と祖父の死を防ごうとするが……。

毎回、毎回、死んでしまう。しかも、事件のたびに犯人の候補が変わってしまう。解決策はないのか?防ぐことは出来ないのか!?

という風に事件の全貌を、繰り返しの中で探っていくのが見どころだと思います。一日を繰り返すということで同じような描写が続くことになるのかなという心配もいりません。主人公が事件を防ごうと毎回行動を変えるので、会話をする人物や向かう場所が変わります。さらには他の登場人物が、その日何をしていたのかなども徐々に明かされていきます。
一つの視点からしか物語を見ていないにも関わらず、話が進むにつれてその1日に誰がどこで何をしていたのか、という情報の厚みが増し、まるで俯瞰で見ているかのような感覚に陥るはずです。
新しい探偵像のような気もしますね。

また、とにかく登場人物が多いにも関わらず、個性がしっかりと表現されているので、誰が誰なのか覚えやすいです。そして、そんな人物たちが遺産相続なんていうお金が関わる話をすることになると、こんなにギスギスするのかな~って思いました(笑)個人的に登場人物としてまともだったのは、”あの人”くらいかな? 誰なのかは読んで感じ取ってみて欲しいです!
僕自身、親戚の集まりとかは参加したことが無いのですが、こんな感じなんですかね? 大変そうだなって思いながら読んでしまいました。

さてさて、他にもあるおすすめのポイントは。
今まで書いてきた通り、この小説は設定や事件を解決するためのアプローチの仕方も楽しめますが、他にも楽しめる部分は多いと感じました。

話は主人公の久太郎目線で進むのですが、16歳でありながら他の人よりも体感している時間が多い所為か、やけに落ち着いているのがポイントです。※本人も精神年齢は30歳を超えると地の文で言っているくらい。

そんな久太郎の、地の文での語りは楽しめると思います!
冷静な分析に、ツッコミに、考えなどなど……。

そして、各章のタイトルも結構好みでした。センスが良いな~って感じです。ぜひ、本を手に取って確認してほしいですね。それを見ただけでも気になって読みたくなると思います。

ぜひ、最後までゆっくり楽しみながら読んで欲しい作品です。そして、何度でも読みたくなると思います。
そのほかの作品中の小さな謎だったり人間関係だったり、細かいところまで味わえると思いますよ。

おまけに、個人的には、最後のレストランでのシーンがお気に入りでした。何といっても、すべてが綺麗に終わる感じですよね。やっぱり、小説はこうやって終わるのが良いよねっていう、僕の勝手な理想がそのまま表れたかのような(笑)
何度も読み返しましたよ。本当に。

ちょっと熱くなってきたのでここら辺でお別れしましょう!

ばいばい、今回は『七回死んだ男』でした。

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スドー

こんにちは!

読書と料理が趣味、ゲームが生き甲斐の村人S。

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