シェアする

『夜市』: 夏の夜にそっとホラーを [2017の夏企画十回目]

シェアする

夏の匂いや音、空気……どれもが爽やかで嫌になります。

僕としては、冷房の効いた部屋で大人しくしているのが好きですね!
夏だ! 海だ! レジャーだ!
なんて知ったことか!(*´▽`*)

ということで、今回は家で落ち着いて読みたい『夜市』をご紹介します。

スポンサーリンク




今日の一冊。

今回は、『夜市』です。

『夜市』
著者:恒川 光太郎 出版社:KADOKAWA

レーベルとしては角川ホラー文庫です。
黒い背表紙でお馴染みのあの角川ホラー文庫です。

あらすじ

夜な夜な妖怪が集まり、不思議なものを売っているという「夜市」があった。幼いころに偶然、その夜市に迷い込んでしまった裕司は、一緒にいた弟と引き換えに「野球の才能」を買ってしまう。
望み通り野球の才能を手には入れたが、弟は帰ってこない。
弟を売ってしまったという罪悪感に苛まれながらも毎日を過ごしていた裕司は、ある日、子供の頃に迷い込んだ「夜市」が開かれるという話を聞く。そして、弟を取り戻すために「夜市」へと足を運ぶことに……。

感想

文庫の金魚が三匹泳いでいる綺麗な表紙に惹かれて手に取った一冊です。
この小説のジャンルはホラーですが、ホラーと聞いて思い浮かべるような恐ろしさ、気持ち悪さ、気味悪さなどはあまりなかったかなと思いますね。

あらすじからも分かるように、不思議な「夜市」でお兄ちゃんが弟を取り戻す話です。
弟の為に妖怪が開いている「夜市」へと向かう、覚悟や後悔、兄弟愛が丁寧に書かれており、怖いというよりもどこか温かい気持ちになれるような作品だと思います。

また、夜市自体の表現も細かく、その場の雰囲気が伝わってくるようで本の世界に入り込めるのが楽しかったですね。

夜市では妖怪の出す出店を見て回ったり、取引したり、話をしたりと……妖怪も個性豊かに描かれていて面白く、次のページへと手を進めさせてくれます。

早く続きが読みたい!そんな風に思わせてくれました。

そして、妖怪だらけの夜市で出会うことになる一人の老人の力を借りながら、以前弟を売ったお店を探すことになるのだが、妖怪相手に上手に交渉できるのか。弟と再開できるのか。夜市から無事に帰ることができるのか。見どころです。

この作品は、静かなホラー……という表現があっているのかは分かりませんが、驚かせたり、血みどろな表現はほぼ無いので、怖いのが苦手だなという人にとっても、読み易いと思います。

一人で夏の静かな夜などに読むのをお薦めしたいですね。
不思議な夜市に迷い込んでみてはいかがでしょうか?

一緒に収録されている『風の古道』も是非読んでみてくださいね。
こちらの方がホラー要素が少し強いように思います。涼風が吹き抜けるような優しい作品で、おすすめです。
明るく涼しい時間に読みたい一遍かな。

夏の朝に読むホラー。涼しくなる夕方に読むホラー。静かな夜に読むホラー。
怖さは変わらないかな?
でも、どれもが風流があって好きですね。

The following two tabs change content below.

スドー

こんにちは!

読書と料理が趣味、ゲームが生き甲斐の村人S。

スポンサーリンク







シェアする

フォローする